1978年に発表された、さだまさしさんの名曲「檸檬(れもん)」。
さださんの歌は、その情景が目に浮かぶような巧みな歌詞づくりが魅力ですが、この曲もまさにその代表作のひとつです。
梶井基次郎の小説『檸檬』の世界観を重ねながら、東京・御茶ノ水の街を舞台に、失恋の哀しみを繊細に描いた叙情詩的な作品として、多くのファンの心をつかんできました。
今回はそんな「檸檬」の舞台となった、湯島聖堂、聖橋、神田明神周辺を散策してきました。
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さだまさし『檸檬』の世界
さだまさしさんの「檸檬」は、1978年3月発売のアルバム『私花集(アンソロジー)』に収録され、同年8月にシングルカットされた名曲です。
この曲は、梶井基次郎の小説『檸檬』をモチーフにした作品として知られています。
小説『檸檬』では、主人公が丸善に檸檬を置いて立ち去る印象的な場面がありますが、
さださんの「檸檬」では、その文学的な世界観が御茶ノ水の風景と重なり合います。
歌詞には、湯島聖堂や聖橋が登場します。
聖橋から見る神田川とすれ違う電車
御茶ノ水の街、神田川、行き交う電車、そして聖橋。
実際にその場所を歩いてみると、歌の中の情景がより鮮やかに感じられました。
聖橋から眺める御茶ノ水の風景
橋の上から見下ろすと、神田川の谷間を中央線や総武線、丸ノ内線が行き交います。
高層ビルが立ち並ぶ都会的な風景の中に、神田川の水辺と緑が残っているのが印象的です。
特に、赤い丸ノ内線が神田川を渡る瞬間は見応えがあります。
さだまさしさんの「檸檬」を知っている人なら、思わず歌詞の情景を思い浮かべてしまう場所ではないでしょうか。
「檸檬」の黄色と「快速電車の赤」(写真は丸の内線の赤ですが)の色の対比が美しい歌詞です。
中央線、総武線、丸ノ内線が立体的に交差し、都会ならではの鉄道風景を楽しむことができます。
湯島聖堂を歩く
江戸時代には昌平坂学問所が置かれ、日本の近代教育発祥の地とも呼ばれています。
境内に入ると、先ほどまでの御茶ノ水駅周辺の賑やかさが嘘のように、静かで落ち着いた空気に包まれます。


黒を基調とした重厚な建築は、神社仏閣とはまた違った雰囲気があります。
大成殿へ続く門や石段を歩いていると、学問の聖地らしい厳かな空気を感じます。
「檸檬」の歌詞の冒頭に登場する場所として訪れてみましたが、実際に歩いてみると、歌の持つ静かな哀愁とよく合う場所だと感じました。
この日は境内に紫陽花も咲いており、歴史ある建物と初夏の花の組み合わせがとても美しかったです。
孔子の教え「有坐之器」



湯島聖堂で特に興味深かったのが、「有坐之器(ゆうざのき)」です。
有坐之器とは、孔子の教えを伝える器です。
この器は、水が入っていない時は傾き、ほどよく水が入ると安定し、満杯になるとひっくり返るという仕組みになっています。
つまり、何事も満ちすぎてはいけない、ほどほどが大切であるという「中庸」の教えを表しているのです。
実際に水が注がれる様子を見ると、とても分かりやすく、昔の人の知恵に感心します。
欲張りすぎず、足りなさすぎず、ちょうどよいところを知る。
二千年以上前の教えですが、現代の私たちにも通じる大切な考え方だと思いました。
神田明神へ
正式名称は神田神社。 江戸総鎮守として知られる、東京を代表する神社のひとつです。
境内には多くの参拝客や観光客の姿があり、とても賑わっていました。
神田明神は、商売繁盛、縁結び、厄除けなどのご利益で知られています。
江戸の町を見守ってきた歴史ある神社でありながら、現代の東京の中にも自然に溶け込んでいるところが魅力です。
湯島聖堂の静けさとは対照的に、神田明神は明るく華やかな雰囲気。
同じ御茶ノ水・神田エリアにありながら、それぞれまったく違う表情を見せてくれるのが面白いところです。
アクセス・関連地図
今回訪れた場所はこちらです。
- 湯島聖堂:Googleマップで見る
- 聖橋周辺:Googleマップで見る
- 神田明神:Googleマップで見る
御茶ノ水駅から徒歩で回ることができるので、半日散歩にもぴったりのコースです。
聖橋、湯島聖堂、神田明神はいずれも近くにあり、歴史、文学、音楽、鉄道風景をまとめて楽しめるエリアです。
まとめ

今回は、さだまさしさんの名曲「檸檬」の舞台を訪ねて、御茶ノ水周辺を散策してきました。
聖橋から眺める神田川と電車の風景。
湯島聖堂の静かな境内。
孔子の教えを伝える有坐之器。
そして、華やかな神田明神。
どの場所もそれぞれに魅力があり、歩いていてとても楽しい散策になりました。
「檸檬」の歌詞を知っていると、御茶ノ水の風景が少し違って見えてきます。
文学と音楽、そして東京の歴史を感じながら歩くことができる、おすすめの散策コースでした。
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