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(写真:30年ぶりにバイクで訪れた北海道の大地(サロマ湖にて))


1 バイクを趣味とする敷居

 

前回、自分に少しでもバイクに
 乗りたい気持ちがあれば
 乗らない理由を考えているよりも

 「一度乗ってみればいいんじゃない?」


とも思うって書かせてもらったと思います。


 

若い人たちは

「おまえらバブル中に学生だったオッサンたちなんて、バイトにしたって、給料よかったろうし、ちょっと頑張れば、あこがれの車やバイクを買う事もできただろうけど、スタグフレーション時代の今は昔とちがうんじゃ!他に楽しいこともいっぱいあるしな!」

と言うかもしれないですね。

 

バブル中のあの浮かれた雰囲気は、確かにそういわれても否めないものもあったかもしれません

でもね、私の初めての車なんか、中古で10万円で購入したダイハツシャレードでしたし、次の車も先輩のお下がりのTE71でありました。下宿中の貧乏学生にはそんな高いものは買えなかったです、やはり。

バイクも初めて乗ったのは友人から2万円で譲ってもらったMT-5でしたし、その次は、中古で10万円のVT250FCだったことを覚えております。

 

その子たちは、中古車ではあったけど、「バイクの仕組み」、「足回り、ブレーキの重要さ」、「緊急時の対応の仕方」など、いろんなことを教えてくれました。


 私たちも金はなかったけど、好きなバイクで、旅に行っていろんなものを観たい気持ちが強くって、「自分でやる」ことを、とても頑張れたんですよね。


バイク屋の兄ちゃんも、そんな私たちを見て、商売にならないのに、タイヤの交換機を貸してくれ、使い方を教えてくれたり、キャブレターのばらし方やクリーニングの仕方など、整備の基本を教えてくれました。


 基本「自分でやれ」でありましたが。良いオトナたちにも恵まれていたんだと思います。

 

だから、少しでも恩返しの意味で、「余計なお世話」を書かせてもらおうと思います。


前回、こうも書きました。バイクは基本「薦められて乗るものではない」し「人に薦めるものでもない」と。




 これは、揺るぎない気持ちではありますが、
自らが「乗ってみたい」って気持ちが少しでもある方へのエールになれば。


2 まずは原付2種クラス

 とは「副題」を書かせていただきましたが、一番大切なのは、自分が乗りたいと思ったバイクがある人は、それに乗ることだと思います。


 私は大型免許を平針の一発試験で取得しましたが、今は、大型免許も教習所で取ることができるようになり、そういった意味でも憧れのバイクに乗るための敷居がかなり下がっていると感じます。

 「コレジャナイ」っていうのが、続かない原因になりますからね。大きなバイクになればなるほど、基本本体価格は上がりますので、敷居は少しずつあがるのは確かです。


だけど、まぁ、バイクを趣味とすることの敷居ってのは、意外に低いんだよってこともお話したいので、まずはここ「原付2種」からと思ったわけです。

 

50cc未満の排気量の原動機付自転車1種通称「原付1種」というカテゴリーのバイクは、普通自動車免許を持っていれば運転することができますが、2段階右折と時速30㎞のスピード制限が課せられます。

これは、大型免許を持っていようが、バイクが原付1種なら逃れられない、制限です。

原付1種でも、私が「バイクの大きな魅力の一つ」と感じている、自転車で長い坂道を下る気持ち良さがズ~ッと続く感じ」は実感できると思います。

👇なんでバイクにのるの?!という問いに対する私なりの答え方です

 

ただ、「バイク旅」のための「旅道具」と考えると特に30㎞制限が、足かせになります。

幹線道路を制限速度30㎞で走っている横を大型トラックがバンバン抜いていく様を想像していただければわかると思います。

もちろん「水曜どうでしょう」のように、車の少ない道をできるだけ選んで走るということはできるとは思いますが、原付1種のリミッターは60㎞ですので、実際にはそこまで出せる性能のものばかりです。

少しでもスピードがあがってしまうと、免許が何枚あっても足らないですよね。

 

そこで、50ccを超える125cc未満のバイクであります、原動機付自転車2種、通称「原付2種」と呼ばれるいわゆる「小型バイク」だとどうでしょうか。


このカテゴリーになりますと、大きな交差点での2段階右折をしなくても良くなります。

 
最高速度も60㎞となり、実用性が格段にアップしますので、高速道路は乗れませんが一般道では流れに乗って走ることが可能となり、「旅道具」としては、十分使えるレベルになります。



 

3 1年間にかかるバイクの諸費用

私のメインとしている「カブ(原付2種)」をはじめとする「小型バイク」のカテゴリーで考えますと
「バイクを趣味とすることの敷居は意外と低い」
 と言うことができると思います。

私の大好きな「カブ」には原付1種もありますが、主に原付2種クラスがよく売れていますし、「カブ」以外にもいろんなタイプのバイクがこのカテゴリーには用意されています。



もちろん普通自動車の免許では乗ることはできませんが、今年度の法改正で、このクラスの免許は、最短2日間で取得することが可能になりました。

 

税金は、排気量90cc未満の場合は年間2,000円、125cc未満の場合は年間2,400円と大変安くなっています。

これに、強制保険である自賠責保険が必要となりますが、5年で16,990円(年換算3,398円)です。


また責任あるオトナですから、万が一に備え、任意保険も入るとしましょう。

 これも自動車を持っている方は自動車保険と同じ給付が受けられる原付特約が使え、年間12,000円程度の支出で済みます。原付バイクを複数台所有していても特約料金はこれ以上かかりません。


これにガソリン代を足してかなりの距離乗っても、「年間3万円以下で小型バイク(125cc未満のバイク)」維持はできる」ことになりますよね。



肝心のバイク本体の入手方法については、前々回の記事「スーパーカブのこと」をご参照ください。

私は
5万円で「リトルカブ」を入手しました。


リトルカブは50cc未満しかありませんが、カブはボアアップキットにより、75~110cc程度まで排気量を上げることも可能です。


キットの価格はアマゾン送料込で5,000円台からありますいまは、インターネットがありますので、親切な方の動画やブログなどを参考にしながら、ちょっとした工具さえあれば、素人でも割と簡単にボアアップ作業を完遂することが可能な時代となりました。


 やはり、所詮50cc向けのつくりのエンジンで、排気量を上げるということはエンジンに無理もかかりますので、できれば、はじめから目的の排気量のバイクを購入されることをお勧めいたしたいとは思います。


 でも、自分の手でボアアップなどの作業を行うことは、安く、排気量の大きなバイクを手に入れる一つの手法ではあると思いますし、なによりも、エンジンの仕組みなどを自ら経験して、覚えることになるので、これから趣味としてバイクに乗る方にとっては良い経験になるとは思います。
 

 

 

4 バイクのリスク

 バイクに乗るリスクは当然ありますよ。

 これが自動車くらべ、格段に高いことも理解しています。


 
裸同然で100㎞以上のスピードが出る乗り物に乗っているんですから。

だからこそ思うんです。

 基本バイクは

 「薦められて乗るものではない」し
 「人に薦めるものでもない」

 

 なんで、こう思うようになったかと言うと

 私は学生時代、
いわゆる「走り屋」だった友人をバイク事故で無くしています。


 昭和の最終年に出会った彼とは、いつも、ツーリングをして、一緒に下宿で酒を飲んで、将来はログハウスを一緒に作ろうなんて夢を語り合った仲でした。

 なけなしの小遣いをガソリンに変え(自分の飯代よりガソリン代の方が高いと言ってたな)毎晩のように日本平のワインディングへと走りに行っていた彼。


 
あの日同行していた仲間から彼が、山で急逝したことを聞き急いで病院に駆け付けた私たちは、もう、息をしていない彼と対面しました。


 その後、私以外のバイクに乗っていた仲間の殆どは次第にバイクを降りていきました


「あいつの好きだったバイクを、あいつの事故をきっかけに乗らなくなるなんて、あいつが喜ぶ訳ないだろう?」とも嘯(うそぶ)いていましたが、今考えれば言い訳ですね。


私はもう、「バイク旅」の魅力に完全にハマっていたのだと思います。

 

前の記事で、バイクに乗る目的が、人それぞれ違うことを話させていただきましたが
 公道での無茶なライディングは
 絶対にダメです

 本当にやめてほしい。

 若ければ若いほど、いや、オッサンでも「アツく」なってしまうこともあると思います。


若い頃の気持ちを知っているだけに、つい「カッ」となってしまう事もあることを知っているだけに、自分の息子たちにもバイクを薦めたりはしていません。

 でも彼らが、「乗る」と言ったら、止めることはできないですよね。あたりまえです。

 ツーリング先に行くと、「完全にバイクに乗る目的が私と違うんだなぁ」と思われる人たちが
 イン側の膝を擦らんばかりにコーナーを駆け抜けていく姿
 見ることもよくあります。


「砂利が浮いていたら」、「対向車が少しセンターを割ってきたら」
対応できるとは思えないスピードでです。



もちろん、他人の価値観は尊重しなきゃいけないと思います。

でも、「スピードを追い求めるなら、せめてクローズされていて、対向車の来ないサーキットでやってくれ。」と思います。

 何かあったとき、
悲しむのも後始末をするのも、周りの愛する人たちです。



 あと、
「自分の自由のために他人に迷惑をかけないでくれ」と。

 あんなのが対向車でスリップダウンしてきたら、かなりの余裕を取っていても、避けるのはなかなか難しいと思います。

 

そして、無茶をしなくても、バイクに乗ることのリスクはあります。

 右折待ちの時に、後ろからきた車に追突されるかもしれません。
 青信号で直進しているのに、信号無視の車に突っ込まれるかもしれません。
 バイクでなければ、命まで落とすことはないかもしれません。

 でも、人生を生きる上で、何をやってもリスクがあることもまた、事実です。

明日、徒歩での通勤途上で、トラックが飛び込んでくるかもしれない。
 
職場の圧延機に挟まれるかもしれない
 地震で家具の下敷きになるかもしれない 

津波で亡くなった人たちも「まさか」、「あの日に」と思ったことでしょう。まだまだ、やりたいことがたくさんあったであろうことを思うと胸が痛みます。

 でも、我々は、だからこそ、
リスクヘッジをするんです。

 限りなくリスクを0に近づけようと努力することは、「交通安全対策」でも、「防災対策」でも、「労災対策」でも、同じだと思います。


「事故らない運転」ではなく
「事故をできるだけもらわないレベルにするにはどうしたらよいかを実践する運転」


 をするんじゃないでしょうか。

講習や経験に基づき様々なリスクヘッジも実践しています。
 
 「メーカーなどが行っている安全ライディング講習に参加する」

 「高速などで危ない運転をするやつには近づかない」

 「走行中はバックミラーのチェックをマメに行う」

 「右直時等交差点ではできるだけ早めに減速する」

 「コーナーに入る前にしっかり減速し、コーナー出口が見えてから加速する」

 「コーナーはアウトインアウトでなく、複合コーナーであってもアウトインイン充分可能なスピードで」

 「前に車が詰まっているようなら早めにハザードを焚き、ハンドサインを出し減速」

 「ブラインドコーナーではさらにしっかり減速し、リーンアウト気味に早めにコーナー出口を見つけられるように上半身を起こして走る」

 「
下りのコーナーでは、前輪荷重を防ぎ、前後の車輪に荷重を分散させるため、軽く後ろのブレーキを引きずるようにする」

などです


 それでも、リスクは0にはなりませんけどね。

 

学生時代、バイクで逝ってしまった友

 今もときどき、彼のことを思い出します

 もう、だいぶ前から、彼のことを考えても、泣きそうになったりはしなくなりました

いま、彼にあったら

 「まだ、自分はバイクに乗っていて、いろんなところに行って、いろんな人や景色に出会って、バイク旅を楽しんでいるよ」

 と笑って話せる気がします。

「平成最初の年に行った、思い出の北海道にも、平成最後となる今年、30年ぶりに再び、一人バイクで訪れて、しっかり楽しんできたぞ!」
 ってね。




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▲平成元年夏(北海道にて)


これからバイクに乗ろうという人は、こういったリスクもある乗り物だということをも、良く理解して、できる限りのリスクヘッジをしっかりとして
素晴らしいこの世界を楽しんで欲しいと願います。


悲しい交通事故が無くなりますように




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